阿弥陀寺

 

【箱根のあじさい寺】

江戸時代初期に木食遊行僧:弾誓(たんせい)上人が開いた浄土宗の山寺。

※木食(もくじき):穀断ちと呼ばれ、火食・肉食を避け、木の実・草のみを食べる修行を受けた僧のこと。

※遊行僧(ゆぎょうそう):寺に定住せず、諸国を遍歴して説法を教化した僧侶。

弾誓上人は、慶長9年(1604年)から6年間、塔之峰中腹にある洞窟で修行し、阿弥陀寺を開きました。

阿弥陀寺は、徳川家の菩提寺である東京都港区芝公園にある増上寺の末寺です。

 

38代目 水野賢正 住職が、一株ずつ植えたあじさいは、今や3,000株を越え、6月下旬~7月中旬頃になると、本堂までの山道を彩り、「あじさい寺」として多くの人々に親しまれています。

阿弥陀寺とあじさい
阿弥陀寺とあじさい

また、ご住職は、琵琶奏者としても有名な方で、5人以上集まれば、琵琶の演奏と講話を聴かせていただけるそうです。
(琵琶演奏+講話+抹茶+お菓子付き:1,000円)

 

本堂入口の頭上には、「百万遍転法輪」(数珠車)が掛かっています。

天明4年に造られたそうで、一周回すと般若心経を千回唱えたのと同じ功徳があるといわれています。

 

阿弥陀寺は、皇女和宮ゆかりの寺としても有名です。

和宮 親子内親王(かずのみや ちかこないしんのう)は、江戸幕府第14代将軍:徳川家茂の正室だった方で、脚気を患い、療養先の箱根塔ノ沢環翠楼にて、32歳の若さで亡くなられています。

その際、徳川将軍家の菩提寺芝・増上寺の末寺であった塔ノ沢の阿弥陀寺住職が、和宮の本葬に先立って、この阿弥陀寺で通夜・密葬を執り行い、その後、和宮の香華院(位牌をお祀りする寺)となりました。

阿弥陀寺 葵の御堂(皇女和宮の位牌を祀る御堂)
阿弥陀寺 葵の御堂(皇女和宮の位牌を祀る御堂)

 

阿弥陀寺で見かけた心惹かれる石仏群

 

こちらへのアクセスは、

車の方:国道1号線 箱根湯本駅から山側へ曲がり、フォレストアドベンチャー・箱根を通り過ぎて、すぐ。「女坂」を登っていくと、境内に8台停められる駐車場あり。

電車の方:箱根登山鉄道 塔ノ沢駅から、徒歩20分。

 

阿弥陀寺の参道は、2つあります。
①急な斜面に石や木の階段が設置されている男坂。途中に山門があります。

②道幅は狭いですが、舗装道になっている女坂。車で上がれます。

阿弥陀寺 女坂 入口
阿弥陀寺 女坂 入口

私が男坂を登り切ったところで、
ちょうど阿弥陀寺から帰る外国人旅行者の方々を、車で通り掛かったご住職が、同乗させて下まで送っていくところを見掛けました。

ご住職の親切なお人柄が伺えました。

 

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